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がん治療中でもできる無理のないヨガポーズ

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  • 11月11日
  • 読了時間: 3分

がんの治療中は、体も心も想像以上にがんばっています。薬の影響で体がこわばったり、眠りが浅くなったり、呼吸が浅くなることもあります。手術を行うと、傷の周りや筋肉のつっぱり感から、体にも余計な力が入ってしまう方も多いな、と言う印象です。

そんな状態の方は、“がんばらないヨガ”で自分をいたわる時間をつくってみましょう。


ここでは、体に無理をかけず、呼吸とともにリラックスできる3つのポーズをご紹介します。どれも寝たまま・座ったままでできる簡単な動きですが、無理のない範囲で行なってみて下さい。


① 合せきのポーズ(バタフライポーズ)


効果

股関節まわりをゆるめて血流を促し、下半身のむくみや冷えをやわらげます。

特にリンパ郭清(リンパを取る術式)を行なってる方にはお勧めです。


やり方

  1. 背筋を伸ばして座り、足の裏を合わせます。

  2. 両手で足先を持ち、軽く前屈します。

  3. ゆったりと呼吸を5回。背中や胸が開く感覚を感じながら。


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注意

股関節に痛みや違和感を感じる方は、無理に脚を広げなくてもOK


② チャイルドポーズ(子どものポーズ)


効果

背中や肩の緊張をほぐし、呼吸を深めます。安心感をもたらすポーズでもあります。


やり方

  1. 四つん這いから、お尻をかかとに近づけて上体を前に倒します。

  2. おでこを床(またはクッション)につけ、腕は体の横でも前でも大丈夫。

  3. 背中の広がりを感じながら、ゆっくり5呼吸。


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注意

胸の圧迫が気になる方は、腕を違和感がない位置に調整してみましょう。


③ ガス抜きのポーズ


効果

腸が刺激され便秘の改善も期待できます。腰周りを緩める動きにも繋がる。


やり方

  1. 仰向けになり、両膝を立てます。

  2. 両膝を両手でゆっくり抱えてあげます。

  3. 吐く息に合わせて、太ももをお腹の近くへ引き寄せます。

  4. 吸う呼吸で、太ももをお腹から遠ざける。


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注意

腰の痛みや股関節のつまり感を感じる方は無理しない。


身体の強張りが取れると気持ちも緩む

身体の強張っている部分が緩むと、リラックスした表情に変化する方も多いです。

ヨガの考え方は、特に身体と心の結びつきを重視しています。

心に直接働きかけるのって大変ですが、身体へのアプローチで間接的に心に働きかけると割とスムーズにいくことも多いです。皆さんもぜひ試してみて下さい。


おわりに

がん治療中は、体も心も緊張している方が多く、まずは呼吸を整えたり、筋肉を緩めていく必要があると思っています。

私たちのジムでは、医療チームと連携したリハビリ・ヨガを行っています。「自分に合った安全な方法で体を整えたい」と思われた方は、ぜひお気軽にご相談ください。


福岡県糟屋郡新宮町 乳腺外科クリニック併設 「予防スタジオヒポクラベース」 

理学療法士 田中啓一郎


 
 
 

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