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がん治療中でもできる無理のないヨガポーズ
がんの治療中は、体も心も想像以上にがんばっています。薬の影響で体がこわばったり、眠りが浅くなったり、呼吸が浅くなることもあります。手術を行うと、傷の周りや筋肉のつっぱり感から、体にも余計な力が入ってしまう方も多いな、と言う印象です。 そんな状態の方は、“がんばらないヨガ”で自分をいたわる時間をつくってみましょう。 ここでは、体に無理をかけず、呼吸とともにリラックスできる3つのポーズをご紹介します。どれも寝たまま・座ったままでできる簡単な動きですが、無理のない範囲で行なってみて下さい。 ① 合せきのポーズ(バタフライポーズ) 効果 股関節まわりをゆるめて血流を促し、下半身のむくみや冷えをやわらげます。 特にリンパ郭清(リンパを取る術式)を行なってる方にはお勧めです。 やり方 背筋を伸ばして座り、足の裏を合わせます。 両手で足先を持ち、軽く前屈します。 ゆったりと呼吸を5回。背中や胸が開く感覚を感じながら。 注意 股関節に痛みや違和感を感じる方は、無理に脚を広げなくてもOK ② チャイルドポーズ(子どものポーズ) 効果 背中や肩の緊張をほぐし、呼吸を
11月11日
理学療法士が乳がん術後の方に、病院の外で運動を届ける理由
病院で感じた“限界” 九州がんセンターで理学療法士として勤務していた頃、乳がん術後の方のリハビリも担当していました。しかし入院期間が短くなっている今、リハビリできるのはわずか1〜2日。痛みや腕のつっぱりが残ったまま退院される方も多く、退院後の生活で困っているという声をよく耳にしました。 本当に寄り添いたい場所 病院でのリハビリも大切ですが、僕がもっと力になりたかったのは「退院後に、日常生活の中で困っている人たち」でした。だからこそ、リハビリとトレーニングジムのあいだにある“第三の場所”をつくりたいと思いました。ここでは、重い負荷をかけた筋トレではなく、自重やストレッチ、施術を通して「日常の動きを少しでも楽にする」ことを大切にしています。 現場で見えた小さな変化 ある方は、ベッドから起き上がる時に「手をつかないと起き上がれない」と話していました。それが今では、スッと体を起こせるようになったと笑顔で教えてくださった。その瞬間、「ああ、こういう変化を積み重ねていきたい」と心から思いました。 まずは“0に戻す場所”として ジムと聞くと「頑張らないといけな
11月8日


乳がん患者さん向けヨガ・ピラティスイベント開催しました
イベント報告 先日、福岡県糟屋郡新宮町にあるさくらウェルネスクリニック併設フィットネスジムにて「乳がん術後の方向け・ヨガ&ピラティス」イベントを開催しました。 ご参加くださった皆さま、本当にありがとうございました。術後の腕の突っ張り感、体力の低下、ホルモン治療による体重変化など、様々な悩みを抱えながらも、皆さんが笑顔で体を動かす姿が印象的でした。 当日は、ゆったりとした呼吸とストレッチから始め、ヨガで肩や胸まわりを開き、ピラティスで体幹を整える流れで進行しました。 終了後には「体が軽くなった」「気持ちが落ち着いた」といった感想を多くいただき、心身の両面から良い変化が生まれていたように感じます。 乳がん患者さんに対するヨガ・ピラティスの効果 ヨガの効果 ヨガは、乳がん患者の がん関連疲労や睡眠の質の改善 に有効であることが報告されています。 → Cramer H, et al. Integr Cancer Ther. 2022;21:15347354221079192. また、ヨガを行うことで 不安・抑うつの軽減 や 生活の質(QOL)の向上 も
10月31日


乳がん術後の腕のつっぱり感をやわらげる簡単ストレッチ
① はじめに:術後の「つっぱり感」に悩む方へ 乳がんの手術後、時間が経っても「腕を伸ばすと痛い」「つっぱって服を着づらい」と感じる方は多いです。それは、手術の影響で皮膚や筋肉が硬くなっているから。 大切なのは「我慢して動かす」ではなく、「やさしく動かし続ける」こと。 少しずつ伸ばすことで、硬くなった組織や筋肉がゆるみ、動きが戻っていきます。 ② なぜ腕がつっぱるのか 手術や放射線治療で、胸やわきの皮膚・筋肉・筋膜が一度固くなります。また、痛みを避けようとして動かさなくなると、筋肉や関節が縮こまったまま。これが「つっぱり感」や「動かしづらさ」を強くします。特にリンパ節を取る手術が入ったり、放射線治療を受けられた方は、リンパ液の流れが滞ってむくみが出ることもあり、余計に腕が重く感じることもあります。 ③ 自宅でできるやさしいストレッチ3選 1. 寝転んで胸の前側の筋肉を伸ばしす 目的: 胸の筋肉(大胸筋)をやさしく伸ばす。 方法: 手術した側の腕が上になるよに横向きになる。 手術した側の腕を反対の床につく。腕の位置は無理のない位置に調整。...
10月29日
乳がんホルモン治療中の「太りやすさ」とどう向き合う?
① はじめに:体型の変化に戸惑う気持ち 乳がんの治療を続ける中で、「太りやすくなった」「食べる量は同じなのに体重が増える」と感じる方は少なくありません。ホルモン治療は大切な治療の一つですが、体の代謝や水分のバランスに変化をもたらすため、体重が増えやすくなることがあります。 でも、「体が変わった=自分の努力が足りない」ではありません。体を守るために治療をしている、その中で“今の自分に合った”ケアを見つけていくことが大事です。 生活習慣を見直すだけでも、体重が減少していく方もいらっしゃいます。 ② なぜ太りやすくなるの? ホルモン治療で使われる薬には、女性ホルモンの働きを抑えるものがあります。 それによって以下のような変化が起こります: 基礎代謝が少し下がる(筋肉が落ちやすくなる) 水分をためこみやすくなる(むくみ) 気分の変化で甘いものが欲しくなることも また、運動量が減ることも重なり、体重が増えやすく感じやすいのです。 ただし、これは「自分のせい」ではなく、体が治療に反応しているサイン。責めずに、少しずつ体を整える方向へ戻していきましょう。 ③
10月29日
肩こり・腰痛に悩む40代女性へ 体をゆるめて整える習慣
はじめに:いつの間にか「こり」が当たり前に 「朝起きても疲れが取れない」「肩が常に張っている」「腰が重くて前かがみがつらい」——そんな声を40代以降の女性から多く聞きます。仕事、家事、家族のこと。 どれも手を抜けず、いつの間にか自分の体のケアが後回しになっていませんか? こりや痛みは、“体が出しているSOS”です。 無理をし続けず、体をゆるめて整える習慣を持つことで、軽やかさは戻ってきます。 ② なぜ肩や腰がつらくなるのか 女性の体は、年齢とともにホルモンバランスが変化します。 筋肉や関節を支えるエストロゲンが減少することで、筋力が落ちやすく、姿勢を保つのが難しくなります。 また、長時間のスマホやデスクワークも原因のひとつ。常に同じ姿勢でいると、肩甲骨や骨盤まわりの筋肉が硬くなり、血流が悪くなります。 つまり、 動かさない時間が長いほど、こりやすくなる ということ。 痛みを我慢していると、気持ちの面でも疲弊してきませんか。 その気持ちの疲弊が、不安や不満を呼んで、ますます症状が慢性化してくることもあります。その”負のスパイラル”をどこかで断ち切り
10月29日
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